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この記事の確認日:2026年10月4日(制度やサービスの情報は、この日に公式サイトで確かめました)
キャットフードのパッケージには、商品名のほかにも、細かい文字がたくさん並んでいます。どこを見れば、そのフードのことが分かるのでしょうか。
キャットフードの表示には、法律で必ず書くことになっているものと、業界の決まりで書かれているものがあります。この記事では、農林水産省・環境省と、ペットフード公正取引協議会の公式情報をもとに、表示の読み方をまとめました。どのフードがよいかではなく、表示から何が分かるかを説明します。
※この記事は、使ってみた感想ではありません。環境省などの公式情報をもとにまとめています。決まりや条件は変わることがあるので、最新の情報は記事の最後にある公式ページで確かめてください。
この記事の質問
- キャットフードの表示は、何で決まっている?
- 法律で必ず書かれている表示は?
- 「総合栄養食」などの目的は、どう読む?
- 原材料・成分・与え方の欄は、どこを見る?
- 困ったときは、どこに相談する?
Q. キャットフードの表示は、何で決まっている?
法律の「ペットフード安全法」と、業界の決まりの「公正競争規約」の2つです。
ペットフード安全法(正式な名前は「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」)は、2009年6月1日に始まった法律で、農林水産省と環境省がいっしょに担当しています。対象になる動物は、犬と猫です。
対象は、毎日の食事にするフードだけではありません。おやつやスナック、ガム、サプリメント、ミネラルウォーターなど、犬や猫の栄養になるものが対象です。動物用医薬品は、別の法律の対象です。猫草は、栄養のためのものではないので、この法律の対象になりません(農林水産省)。
この法律では、表示のほかに、かび毒や重金属などの上限や、作り方の基準も決められています。たとえば、猫用のフードには「プロピレングリコール」という添加物を使ってはいけないことになっています。なお、この法律は、国が製品や工場を認定するしくみではありません。
もう1つの「ペットフードの表示に関する公正競争規約」は、公正取引委員会と消費者庁の認定を受けた業界の決まりです。法律の表示に加えて、目的・内容量・与え方・成分も表示することになっています。ただし、ペットフード公正取引協議会の会員でなければ、これらを表示するかどうかは自由(任意)です。
Q. 法律で必ず書かれている表示は?
名称・賞味期限・原材料名・原産国名・事業者名と住所の5つです。日本語で書くことになっています。
この5つの表示は、2010年12月2日以降に作られたフードから義務になりました。農林水産省は、問題が起きたときに、製品や原因をすぐに特定できるようにするための表示だと説明しています。
| 表示 | 書かれていること | 見るときのポイント |
|---|---|---|
| 名称 | 商品名。犬用か猫用かが分かるように書く | 「猫用」と分かるか。「〜DOG FOOD」のように、英語でしか犬用・猫用が分からない名称は、適切ではないとされている |
| 賞味期限 | 年月日か年月で書く | 数字の並び方が年月の順でないときは、説明があるか。英語の月の書き方なら、分かりやすい説明がついているか |
| 原材料名 | 添加物も含めて、使った原材料をすべて書く | 読み方は、このあとの質問で説明 |
| 原産国名 | 製品に大きな変化をもたらす、最後の加工を終えた国。日本なら「国産」でもよい | 袋に詰め直した(リパックした)だけの国は、原産国にならない |
| 事業者名と住所 | 製造業者・輸入業者・販売業者などの種別と、名前・住所 | 買ったフードについて問い合わせるときの相手 |
賞味期限は、決められた方法で保存したときに、品質が保たれると認められる期限です。農林水産省のQ&Aによると、メーカーなどが表示した賞味期限は、きちんと保管された未開封の製品について決めたものです。
Q. 「総合栄養食」などの目的は、どう読む?
そのフードを何として与えるかを表す表示です。「総合栄養食」「間食」「療法食」「その他の目的食」のどれかが書かれています。
これは公正競争規約による表示です。ペットフード公正取引協議会の説明をまとめると、次のとおりです。
- 総合栄養食:犬や猫に必要な栄養の基準を満たした、毎日の主な食事として与えるためのフード。新鮮な水といっしょに与える。どの成長段階に合うかが必ず書かれている
- 間食:おやつや、しつけのごほうびとして与えるフード。「おやつ」「スナック」と書かれることもある
- 療法食:獣医師が病気の治療などを行うときに使われるフード。「必ず獣医師の指導の下に給与してください」などの注意書きがある
- その他の目的食:「一般食(おかずタイプ)」「栄養補完食」など。総合栄養食ではないので、いっしょに与える食事の内容や量が書かれている
成長段階は、子猫の時期(幼猫期・成長期)、大人の時期(成猫期・維持期)、妊娠期・授乳期などに分かれています。哺乳期をのぞくすべての段階に合うものは、「全成長段階」や「オールステージ用」と書かれます。
療法食を与えるかどうかは、自分で決めずに、獣医師に相談しましょう。
Q. 原材料・成分・与え方の欄は、どこを見る?
原材料は「何が多く使われているか」、成分と与え方は「数字が何を表すか」を見ます。
原材料名
公正競争規約では、添加物以外の原材料を使った量の多い順に書き、そのあとに添加物を書くことになっています。法律には順番の決まりはありませんが、農林水産省も、多い順に書くことが望ましいとしています。
添加物のうち、甘味料・着色料・保存料・増粘安定剤・酸化防止剤・発色剤として使うものは、何のために使ったか(用途名)もいっしょに書きます。たとえば「酸化防止剤(ミックストコフェロール)」のような書き方です。
パッケージの「チキン」「まぐろ」などの言葉にも決まりがあります。商品名や絵、写真などで特定の原材料を使っていると示せるのは、その原材料を内容量の5%以上使っている場合だけです。
成分・与え方・内容量
- 成分:たんぱく質・脂質・粗繊維(そせんい)・灰分(かいぶん)・水分を、パーセントで「以上」「以下」と書く
- 与え方:目的や年齢、体重によって1日の量や回数が違うので、文章や表、図で分かりやすく書く
- 内容量:グラムやキログラムなどの単位をつけて、中身の量(正味量)を書く
また、「特選」「最高」「No.1」のように、いちばん良い品質だと思わせる言葉は、客観的な根拠がなければ使えないことになっています。
Q. 困ったときは、どこに相談する?
体調のことは動物病院、買ったフードのことはメーカーなどの事業者、法律のことは環境省の地方環境事務所です。
環境省のポスターは、問い合わせ先を次のように分けています。
- ペットフード安全法について:環境省の各地方環境事務所
- 買ったペットフードについて:製造業者、輸入業者、販売業者
- ペットの健康や食事の相談:かかりつけの動物病院
農林水産省も、フードが原因でペットの健康被害が起きたと考えられるときは、飼い主からの連絡は近くの環境省地方環境事務所へ、と案内しています。
ペットフードであっても、表示や広告の内容によっては動物用医薬品にあたり、薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の規制を受けることがあります(農林水産省)。病気や体調のことは、フードの表示だけで判断せず、獣医師に相談しましょう。
まとめ
キャットフードの表示は、法律で決まった5つ(名称・賞味期限・原材料名・原産国名・事業者名と住所)と、業界の決まりによる目的・内容量・与え方・成分に分かれます。買う前に、次の点を見てみましょう。
- 名称で「猫用」と分かるか
- 目的(総合栄養食・間食など)と、合う成長段階
- 与え方(1日の量と回数)
- 原材料名(何が多いか、添加物の用途名)
- 賞味期限と、その書き方の説明
- 原産国名と、事業者の名前・住所
表示は、そのフードが何で、どう与えるものかを知るための手がかりです。体調や病気のことは、表示だけで判断せず、獣医師に相談してください。
参考にした公式資料(2026年10月4日確認)
- 農林水産省「ペットフードの安全関係(ペットフード安全法 事業者のみなさま向けページ)」
- 農林水産省「ペットフードの安全確保のために」(令和8年7月・PDF)
- 農林水産省「ペットフード安全法表示チェックシート」(令和8年6月・PDF)
- 農林水産省「ペットフード安全法に関するQ&A」(令和8年4月27日更新・PDF)
- 環境省「ペットフードの5つの表示が義務化されました」(ポスター・PDF)
- e-Gov法令検索「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」
- e-Gov法令検索「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律施行令」
- e-Gov法令検索「愛玩動物用飼料の成分規格等に関する省令」
- ペットフード公正取引協議会「公正競争規約に基づく必要表示事項及び表示制限について」