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この記事の確認日:2026年10月4日(制度やサービスの情報は、この日に公式サイトで確かめました)
地震や大雨などの災害は、ある日突然起こります。猫と暮らしていると、「いざというとき、どうやって連れて逃げればいいの?」「何を用意しておけばいいの?」と心配になりますね。
環境省は、飼い主向けに「人とペットの災害対策ガイドライン」をまとめています。この記事では、その一般の飼い主向けの冊子を中心に、猫のために備えておく用品と、ふだんからできる準備を、質問の形でまとめました。
※この記事は、使ってみた感想ではありません。環境省などの公式情報をもとにまとめています。決まりや条件は変わることがあるので、最新の情報は記事の最後にある公式ページで確かめてください。
この記事の質問
- 「同行避難」とは、どういうこと?
- 何を、どのくらい備えればいい?
- 猫の避難で、特に大事な道具は?
- ふだんからしておくことは?
- 避難したあとは、どう過ごす?
Q. 「同行避難」とは、どういうこと?
災害のとき、ペットを連れて安全な場所まで避難する「行動」のことです。
環境省のガイドラインは、同行避難を、災害のときに飼い主がペットを連れて、指定緊急避難場所などまで避難することだとしています。避難所で、ペットと同じ部屋で過ごせるという意味ではありません。環境省の基準も、避難するときは、できるだけ同行避難をするよう求めています。
ガイドラインの説明では、指定緊急避難場所は、災害から命を守るために急いで逃げる場所です。これに対して、指定避難所は、家に戻れなくなった人などがしばらく過ごす施設で、ペットの受け入れが課題になるのは、主にこの指定避難所だとされています。どちらも市区町村長が指定します。
避難所でペットを飼っている状態は、「同伴避難」と呼ばれることがあります。ただし、同伴避難でも同じ部屋で過ごせるとは限らず、ペットを飼う場所は避難所によって違います。
自宅が安全な場合は、自宅で避難生活を送る「在宅避難」も考えておくよう、環境省はすすめています。これまでの災害では、外で飼っていた猫が災害の日から家に戻らず、いっしょに避難できなかった例もありました。猫はできるだけ室内で飼い、すぐに連れて出られるようにしておきましょう。
Q. 何を、どのくらい備えればいい?
フードと水は、少なくとも5日分(できれば7日分以上)が目安です。
環境省のガイドラインは、ペット用の救援物資が届くまでには時間がかかることがあるため、少なくとも5日分(できれば7日分以上)を用意しておくとよいとしています。療法食などの特別な食事が必要な猫は、さらに長い期間分の用意が必要です。救援物資のフードが、いつものフードと同じとは限らないことも覚えておきましょう。
ガイドラインには、備えるものに優先順位をつけた例があります。猫に関係するものを中心にまとめました。
| 優先順位 | 主なもの | 猫のためのポイント |
|---|---|---|
| 1 健康や命に関わるもの | 療法食・薬、フード・水、キャリーバッグやケージ、予備の首輪、ペットシーツ、排せつ物の処理用具、トイレ用品、食器 | トイレ用品は、使い慣れた猫砂か、使ったあとの砂の一部 |
| 2 情報 | 飼い主の連絡先、飼い主以外の緊急連絡先・預け先、ペットの写真、ワクチンの接種状況・持病・飲んでいる薬・かかりつけの動物病院などの情報 | 写真は、印刷したものに加えて、携帯電話などに保存しておくのもよい |
| 3 ペット用品 | タオル・ブラシ、ウェットタオル、ビニール袋、お気に入りのおもちゃ、洗濯ネット、ガムテープとマジック | 洗濯ネットは、猫を外で診察したり保護したりするときに役立つ |
優先順位の高いものは、すぐに持ち出せるように、人の避難用品といっしょに置いておきます。重い物や大きい物は、いったん避難したあと、安全を確かめてから持ち出せるよう、屋外の倉庫などに置く工夫も紹介されています。
Q. 猫の避難で、特に大事な道具は?
キャリーバッグやケージです。環境省は、猫には避難のときに欠かせないものだとしています。
環境省の冊子は、猫を連れて避難するときの準備として、次のことを挙げています。
- 猫はキャリーバッグやケージに入れる
- 扉が開いて逃げ出さないよう、ガムテープなどで固定するとよい
- 避難用品を持って、指定緊急避難場所へ向かう
プラスチックの組み立て式のキャリーバッグは、古くなると分解したり、扉が開いたりすることがあります。ガイドラインは、ガムテープなどで周りを固定するとよいとしています。ふだん使っているキャリーも、ときどき点検しておきましょう。
猫を何匹か飼っているときは、全員を連れて逃げられるよう準備しておくことも大切です。首輪や迷子札、マイクロチップで飼い主が分かるようにしておくことも忘れずに。登録の手続きは「猫のマイクロチップと迷子対策」で説明しています。
Q. ふだんからしておくことは?
ケージに慣らすことと、住まいの安全、避難先と預け先の確認です。
環境省のパンフレットは、日ごろから水やえさを備えるとともに、キャリーバッグに入るのに慣れさせておくよう呼びかけています。冊子にある猫の飼い主向けの項目などをもとに、チェックリストにしました。
- ケージなどに入るのをいやがらないよう、日ごろから慣らしておく
- 人やほかの動物をこわがらないよう、慣らしておく
- 決められた場所で排せつできるようにしておく
- できるだけ室内で飼う(放し飼いだと、災害のときに行方不明になることが多い)
- 家具やケージを固定し、倒れたり落ちたりしないようにする
- ケージなど、猫がかくれられる場所を用意しておく
- ハザードマップで危ない場所を知り、ペットを受け入れる指定避難所を確かめておく
- 親戚や友人など、一時的に預かってもらえる先をいくつか探しておく
猫の項目には、ワクチンの接種や寄生虫の駆除、不妊去勢手術もあります。冊子では、避難生活が長くなったときに、預け先の利用条件になっていた例も紹介されています。どうするかは、かかりつけの獣医師に相談しておきましょう。
Q. 避難したあとは、どう過ごす?
避難所のルールに従い、飼い主が責任をもって世話をします。
- 避難所:避難所ごとのルールに従い、飼い主が責任をもって世話をする。飼い主同士で助け合う
- 在宅避難:支援物資や情報は、必要に応じて指定避難所などに取りに行く
- 車の中:猫だけを残すときは、車内の温度に気をつけ、十分な飲み水を用意する。長い時間はなれるときは、安全な場所に移す
- 預ける:被害を受けにくい遠くの知人に預けることも考えておく。施設に預けるときは、条件・期間・費用を確かめ、覚書などを取り交わす
環境省は、災害でペットを守ることができるのは飼い主だけで、自分が無事でないとペットは守れないとしています。まずは飼い主が自分の安全を確保することが、猫を守ることにつながります。
まとめ
猫と同行避難するために、まずはキャリーバッグやケージ、少なくとも5日分のフードと水、使い慣れた猫砂を用意しましょう。そのうえで、ケージに慣らすこと、住まいの安全、避難先と預け先の確認を、ふだんから少しずつ進めておきましょう。
避難所でのペットの受け入れ方は、避難所によって違います。住んでいる市区町村の防災の案内で、ペットを受け入れる避難所を確かめておくと、いざというときに迷わずにすみます。
参考にした公式資料(2026年10月4日確認)
- 環境省「災害、あなたとペットは大丈夫? 人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」(2018年9月・PDF)
- 環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」(2018年3月・PDF)
- 環境省「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」(PDF)
- 環境省「動物の愛護及び管理に関する法律が改正されました〈一般飼い主編〉」(2013年8月発行・2015年3月第2版・PDF)